CAF AWARD

CAF賞2018


ABOUT CAF AWARD


「CAF賞」は、日本全国の高校・大学・大学院・専門学校の学生、および日本国籍を有し海外の教育機関に在籍する学生の作品を対象としたアートアワードです。学生の創作活動の支援と日本の現代芸術の振興を目的に開催し、今回で5回目を迎えます。最優秀賞に選ばれた受賞者には賞金100万円のほか、副賞として個展開催の機会を提供します。また、入選者を含むいずれかのものに海外渡航費用として50万円を授与いたします。
この度、「CAF賞入選作品展覧会」を11月27日(火)~12月2日(日)の6日間、東京・代官山のヒルサイドフォーラムにて開催いたしました。昨年の応募数をはるかに上回る中、本展では、絵画、彫刻、映像、インスタレーション、パフォーマンスなどあらゆるジャンルの入選作品を展示、11月27日(火)には最終審査が行われ各受賞作品を発表し表彰式とレセプションを行いました

JURIES審査員


  • SCAI THE BATHHOUSE

    白石 正美

    Masami SHIRAISHI

    1947年東京生まれ。SCAI THE BATHHOUSE代表。慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻。89年より青山表参道の東高現代美術館副館長。国際的なアートマーケットを視野に国内外の現代美術作家を取り扱う「白石コンテンポラリーアート」を設立。92年にアートフェア東京の前身となるNICAFを立ち上げた。SCAI THE BATHHOUSEを台東区谷中に開設。一方、谷中の地域の活性化を進め、「カヤバ珈琲」や「上野桜木あたり」を再生。近年、若手アーティストのための実験場として「駒込倉庫」や新しい視点のスペース「SCAI PARK」を天王洲アイルにオープン。

  • 東京都現代美術館

    藪前 知子

    Tomoko YABUMAE

    1974年、東京生まれ。東京都現代美術館学芸員。これまで企画担当した主な展覧会は、「大竹伸朗 全景1955-2006」(2006)、「MOTコレクション 特集展示 岡﨑乾二郎」(2009)、「山口小夜子 未来を着る人」(2015)、「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」(2015)、「MOTサテライト 2017春 往来往来」(2017)(以上、東京都現代美術館)など。キュレーションの他に、雑誌等に日本の近現代美術についての寄稿多数。札幌国際芸術祭(SIAF)2017にバンドメンバー(企画チーム)として参加。

  • Rhizomatiks

    齋藤 精一

    Seiichi SAITO

    ライゾマティクス代表取締役/クリエイティヴ&テクニカル・ディレクター。1975年神奈川県生まれ。建築デザインをコロンビア大学(MSAAD)で学び、2000年からニューヨークで活動を開始。06年にライゾマティクスを設立。建築で培ったロジカルな思考をもとに、アートやコマーシャルの領域で立体作品やインタラクティヴ作品を制作する。

WINNERS受賞者と作品


  • 最優秀賞

    根本 祐杜

    Yuto NEMOTO

    Yuto NEMOTO

    WEB SITE

    東京藝術大学大学院

  • Title

    つくられた壺

    ミクストメディア

白石正美審査員評

エンターテインメント性を抜いたオリンピックゲームというユニークなテーマを聞き、まず「やられたな」と思いました。全世界が注目するオリンピックをアートに取り込み、「人体」「戦い」「造形美」などのアートの言葉を織り交ぜながら、彼の感覚の中で自分の作品に活かしています。古めかしい壷と、台座の材質の違いが気になって、さらに作品の奥に入り込んでしまいます。作品自体もどこかの画廊で展覧会をやっても十分に見栄えのする、しかも同時代的な問題点をきちんとはらんだ作品として成立していると思い、今回の最高賞にふさわしく、全会一致で賞を授与することにいたしました。

  • 白石正美賞

    仲 衿香

    Erika NAKA

    Erika NAKA

    WEB SITE

    東京造形大学

  • Title

    CVS

    キャンバスにアクリル

白石正美審査員評

コンビニエンスストアのロゴをペインティングにした作品です。既に一種のメッセージ性を持っているデザインを正面から題材にして描くというチャレンジングなことを、あえてやってしまうところが非常に面白いと思います。既成のイメージを使うのは、ポップアートでやることですが、この作品はそこをすり抜けて絵画として成り立たせている所に注目しました。加えて、所有していたいと思わせる作品だと思いましたので審査員賞をお贈りしました。

  • 藪前知子賞

    田嶋 周造

    Shuzo TAJIMA

    Shuzo TAJIMA

    WEB SITE

    武蔵野美術大学

  • Title

    She bent tech thin tight(思弁的身体).

    キャンバスに油彩

藪前知子審査員評

戦後すぐ、歪められた人体をテーマにしている1950年代の日本の絵画を彷彿とさせる密度のあるペインティングに惹きつけられました。彼自身のサブカルチャーへの興味も伺えますが、日本の戦後美術からサブカルチャーを貫く、独特の湿り気のようなものが画面の中に現れていると感じました。画歴はまだ2年と短いことに驚かされましたが、今後の大成を期待して賞を差し上げます。

  • 齋藤精一賞

    持田 敦子

    Atsuko MOCHIDA

    Atsuko MOCHIDA

    WEB SITE

    東京藝術大学大学院

  • Title

    T家の転回

    木造家屋、鑑賞者の手動により回転

齋藤精一審査員評

持田さんの作品は建築的であり、コンテクストであり、イベント的である新しいタイプの作品だと思いました。少子高齢化や過疎化の時代の空き家問題やインターネットが空気となった今だからこそ見えているようで見えなくなってくる個人の歴史というものを自身の創作能力と美術の力で発信していると感じました。このような社会メッセージと個人の2つが共存し、強く込められた作品を応援する意味でも個人賞として選ばせていただきました。

  • 海外渡航費授与

    大石 一貴

    Kazuki OISHI

    Kazuki OISHI

    WEB SITE

    武蔵野美術大学大学院

  • Title

    架空の男による私のドキュメンタリー

    ミクストメディア

藪前知子審査員評

オブジェの間にある、見えない因果関係の読み取りが興味深い作品です。それぞれのものが自律しつつ、いかに関係を結ぶかという芸術にとって普遍的なテーマを追求されています。ただコンセプト先行に見えるきらいもありましたので、日本を離れたところで、ご自身の考えていることの本質を掴みなおしていただきたいという思いで選考いたしました。

FINALISTS入選作家


  • OUYANG ZIXUAN(女子美術大学大学院)

    OUYANG ZIXUAN(女子美術大学大学院)

  • 大石 一貴(武蔵野美術大学大学院)

    Kazuki OISHI(武蔵野美術大学大学院)

  • 大西 晃生(京都精華大学)

    Akio ONISHI(京都精華大学)

  • 大野 由美子(シュティグリツ美術工芸大学大学院)

    Yumiko ONO(シュティグリツ美術工芸大学大学院)

  • 大原 由(東京藝術大学大学院)

    Yu OHARA(東京藝術大学大学院)

  • 佐藤 華音(東京藝術大学大学院)

    Harune SATO(東京藝術大学大学院)

  • 菅谷 杏樹(東京藝術大学大学院)

    Aki SUGAYA(東京藝術大学大学院)

  • スクリプカリウ落合 安奈(東京藝術大学院)

    Ana SCRIPCARIU-OCHIAI(東京藝術大学院)

  • 田嶋周造(武蔵野美術大学)

    Shuzo TAJIMA(武蔵野美術大学)

  • 辻 梨絵子(東京藝術大学大学院)

    Rieko TSUJI(東京藝術大学大学院)

  • 仲 衿香(東京造形大学)

    Erika NAKA(東京造形大学)

  • 根本 祐杜(東京藝術大学大学院)

    Yuto NEMOTO(東京藝術大学大学院)

  • 星野 陽子(東京藝術大学大学院)

    Yoko HOSHINO(東京藝術大学大学院)

  • 持田 敦子(東京藝術大学大学院)

    Atsuko MOCHIDA(東京藝術大学大学院)

  • 山縣 俊介(多摩美術大学大学院)

    Shunsuke YAMAGATA(多摩美術大学大学院)

MOVIE


PHOTOGRAPHS


Contemporary Art Foundation