ジダーノワ・アリーナ
Alina ZHDANOVA
Alina ZHDANOVA
WEB SITE京都造形芸術大学
2015年5月22日(金)、公益財団法人現代芸術振興財団が主催する「第2回CAF ART AWARD」が行われました。本アートアワードは、全国の美術系高校、大学、大学院、専門学校などの学生の皆さまを対象とした、若手アーティスト育成を目的とするアートアワードです。
第2回目となる今年も、名和晃平氏、保坂健二朗氏、山口裕美氏、岩渕貞哉氏を審査員にお迎えし、最優秀賞1名・優秀賞2名・審査員特別賞4名そして前澤友作特別賞1名の合計8名の学生を選出させていただき、同日、授賞式並びに授賞作品の講評会を行いました。 また、今年より最優秀賞を受賞された学生には海外留学渡航費用を拠出させていただきました。
若い才能を持った学生が、直接海外のアーティストと一緒に活動することで大いに刺激を受けていただき、その経験を帰国後の創作活動に存分に生かしていただきたいと考えております。
彫刻家
1975年大阪生まれ。京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程彫刻専攻修了。独自の「PixCell」という概念を基軸に、作品を構成する要素や質感を追求した作品を展開する。2009年より京都にて、建築家、デザイナーなどのクリエイターと横断的な創造活動を行うプラットフォーム「SANDWICH」のディレクターをつとめる。主な展覧会は、「名和晃平‐シンセシス」(東京都現代美術館、2010年)、「神勝寺 禅と庭のミュージアム "洸庭"」(広島、2016年)、「ジャパン・ハウス・サンパウロ "ESPUMA / Kohei Nawa"」(サンパウロ、ブラジル、2017年)。第 14 回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ 2010 最優秀賞(2010年)。京都府文化賞功労賞受賞(2018年)。京都造形芸術大学大学院美術研究科教授。
東京国立近代美術館 主任研究員
1976年生まれ。慶應義塾大学大学院修士課程(美学美術史学)修了。担当した主な展覧会に、「The Japanese House: Architecture and Life after 1945」(ローマ国立21世紀美術館、2016)、「Logical Emotion: Contemporary Art from Japan」(チューリヒ・ハウス・コンストルクティヴ美術館、クラクフ現代美術館他、2014)、「フランシス・ベーコン」(2013)、「Double Vision: Contemporary Art from Japan」(モスクワ近代美術館、ハイファ現代美術館、2012)など。主な著書に、『キュレーターになる!アートを世に出す表現者』(住友文彦との共同監修、フィルムアート社、2009)、『アール・ブリュット アート 日本』(監修、平凡社、2013)など。
『美術手帖』編集長
1975年横浜市生まれ。1999年慶応義塾大学経済学部卒業。2002年美術出版社『美術手帖』編集部に入社。2007年に同誌副編集長、2008年に編集長に就任。2012年7月より同社編集部部長を兼任。書籍・別冊に『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ ガイドブック』(2006)、『瀬戸内国際芸術祭ガイドブック』(2010)、『村上隆完全読本1992-2012 美術手帖全記録』(2012)など。
アートプロデューサー&ディレクター
株式会社YY ARTS代表。eAT金沢99総合プロデューサー、「劇的3時間SHOW」キュレーター(2007)、静岡県掛川市地域活性化プロジェクト「掛川現代アートプロジェクト」プロデューサー(2008-2014)、「De La Mer 」10周年記念イベント総合ディレクター(2010)、女子美術大学非常勤講師(2010)、北京市 D-PARK Animals save the art gallery ディレクター、NPO法人芸術振興市民の会(CLA)理事、NPO法人Open Museum Project理事、玉川大学経営学部観光経営学科非常勤講師。
アニメーション、ミクストメディア
Q1:作品へのコメント
「ひとつの限りない記憶の線をたどっていく。」記憶は思い返すたびに、新しい記憶へと書き換わっていくという。私が何千回と思い出してきた記憶はどんどん新しくなっていく。そのひとつの記憶を様々な素材を用いて何度も繰り返していく。
Q2:受賞した感想
この作品がしっかりと認められたということに感動し、「良い」と言ってくれる人がいて、さらには最優秀賞を受賞したことで、ゴールがスタートに切り替わり、背中を押してくれたような自信をもらえました。たいへん嬉しかったです。
Q3:今後の展望
この受賞がこれからのスタートになったように感じています。海外渡航支援金を頂いたので、国際的アートマーケットの大きいヨーロッパで滞在制作をして、現地で発表できるようにしたいです。
キャンバス、油彩、石、セメント
Q1:作品へのコメント
捨てられていた絵を拾い、その上に、震災で出た廃材置き場の風景を描きました。
Q2:受賞した感想
賞を頂き、このような交流の場、チャンスをもらえた事にとても感謝をしています。
Q3:今後の展望
大きな展望は、とんでもない作品をぶちかまし、世界で活躍します。
和紙に鉛筆、糸、木材
Q1:作品へのコメント
蓄積によって可視化されるものや生活に興味があります。ドローイングと日記で精神変化を描き留める行為を現在まで続けています。生活と絵画の境界線にたつような、私的だけれど公的なものを目指しました。
Q2:受賞した感想
とても驚きました。同時に大変嬉しく思いました。今まで学生で、作品を外部で発表することはほとんどなかったのですが、このような機会をいただけて本当に光栄です。
Q3:今後の展望
私の作品は継続していくものなので、これからも続けていきたいと思います。それに並行して、平面の作品制作に励みたいと考えています。積極的に展示を観るなど、知見を高める活動も行いたいです。
キャンバス、油絵具、油性スプレー
Q1:作品へのコメント
絵じゃないものを見るために絵を作っていると思います。
Q2:受賞した感想
審査員の方々がそれぞれの言葉で作品を表してくださったことがうれしかったです。
Q3:今後の展望
これからも自分と自分以外と、よくよく観察していきたいと思います。
アニメーション
Q1:作品へのコメント
女性の見つめる窓から複数の窓への移ろいが、様々なシーンを回想する。メタモルフォーゼする窓の世界は、移動し、拡張し、映し、保管し、時には灯台のような存在となる。ガラスの上に絵の具や切り絵を用いて、コマ撮りで制作したアニメーション。
Q2:受賞した感想
選んで頂き、有り難うございます。また、これまで絵画や立体作品と共に展示することがあまりなく、審査の方々のお言葉も貴重でした。他の作品では時間や行為の蓄積が現れている作品に制作上で共感し、興味深く思いました。
Q3:今後の展望
人と一緒に何かつくっていきたいです。あとアニメーションでやりたいことは無限にあるような気がするのでこれからも制作していくつもりです。
FRP(強化プラスチック)
Q1:作品へのコメント
近代の日本が失ってきた八百万の神の意識と歴史を現代の目線から「負け犬」というシンボルテーマで括り、ゼロ年代以後の私たちが打ち出せるスタンスを象徴的な形として作り表せないかという考えの基制作しました。
Q2:受賞した感想
正直入賞できたことにはただただ驚きました!賞を頂いた以上はこの結果をシビアに受け止めなくてはならないと感じているので次の方向へ目線をしっかりと向けていきたいと思います。
Q3:今後の展望
今後もこういったプロセスの中では嘘をつくことのないよう生きてゆければどういった形でも本望かと思います。目先の目標としては現在制作中の修了制作に時間を注ぎたいと思います。
パネルに綿布、油絵具
Q1:作品へのコメント
キャンバスの左上を起点に、毎日点を置き続ける。私たちの身体や感覚は日々わずかに変化し続けていて、その微妙な変化が赤い点の質の違いや位置のズレとなり現れる。絶え間ない揺らぎの連続。永遠に続く運動とその軌跡の在り方を表現したい。
Q2:受賞した感想
山口裕美賞を受賞することができ、大変嬉しく思います。受賞を通して、この作品が生まれた必然性や社会的な意味、また自身の持つ時代的背景など、作品について立体的に考える重要な機会となりました。今後の活動の糧にしてゆきたいです。
Q3:今後の展望
どんどん作品を作ってゆきたいです。今は自然現象と数学、生体学を組み合わせたような作品をつくりたいと思っています。例えば植物や鉱物、結晶などの形成過程を身体を使って別のかたちにシュミレートしなおすという展開など。個人を、生体としてみる。自然物の一部としてみる機会になると面白いんじゃないかと思っています。
油彩、綿布
Q1:作品へのコメント
《No job》はフリーターの人達の肖像を描いた作品です。フリーターと聞くと一見ネガティブな印象を受けますが、私は無とも呼べるこの状態を新しく何かが始まる可能性や希望として捉えています。
Q2:受賞した感想
この作品は数年間続けてきたシリーズですので賞という形で評価していただいたことを嬉しく思います。またこれからも他の作品と平行し制作を続けて行く予定でしたので自信にもなりました。
Q3:今後の展望
人との出会い、体験、時代の流れから自身も作品も変化していくと思いますが、これからも私から見えたこの世界の景色を描いていきたいと思っています。