公益財団法人 現在美術振興財団 公益財団法人 現在美術振興財団

CAF賞2018 最優秀賞受賞作家

根本祐杜 個展PERFECT OFFICE

2020年1月11日(土)〜1月19日(日)
会期中無休・入場無料 
12:00〜20:00

*初日は17:00から、最終日は17:00まで

  • - 会場

    AOYAMA STUDIO 164
    (東京都港区南青山2-5-17 ポーラ青山ビル2F)
    https://164-239aoyamastudio.com/

  • - オープニングレセプション

    2020年1月11日(土)18:00〜20:00
    入場無料

  • - アクセス

    東京メトロ銀座線・半蔵門線・都営大江戸線「青山一丁目駅」5番出口より徒歩2分、東京メトロ銀座線「外苑前駅」4番出口より徒歩10分

主催:公益財団法人 現代芸術振興財団 協力:AOYAMA STUDIO 164、藤原羽田合同会社
 会場設営:HIGURE 17-15 cas

PERFECT OFFICE

根本祐杜は1992年生まれ、千葉県出身。現在東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程彫刻専攻在籍中。本展で発表する作品は2トン半という大量の土を用いてつくられる新作がメインとなります。展示会場のAOYAMA STUDIO 164は、オフィスビルだったスペースをギャラリーにリノベーションをしており、根本はその立地条件からインスパイアを受け、オフィスを舞台にした展示を開催します。新進気鋭の作家が作り上げる、想像を超えたオフィス空間に是非お越しください。

©Toya Nemoto

根本祐杜
| Nemoto Yuto |

1992年生まれ。2015年日本大学芸術学部美術学科彫刻コース卒業。2017年東京芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。現在同大学博士課程在籍中。主な展覧会に「東風」武蔵野美術大学FAL・東京造形大学CSギャラリー(東京・2019)、「こねられない粘土のマインド」上野の森美術館ギャラリー(東京・2019)、「ビーナスを綴じる」The Art complex Center of Tokyo(東京・2018)、「ゆるんだ遠近法」COEXIST-TOKYO(東京・2017)など。受賞歴に「CAF賞2018最優秀賞」(2018)、「日本大学芸術学部長賞」(2015)。パブリックコレクションに「根本祐杜先生像」山梨県笛吹市大袋いやしの杜公園永久設置(2015-)などがある。


最近あるイメージが頭の中にあって、それはうんこに埋まっているおじさんのイメージなのだが、よくそれを、ドローイングにしたりして描いたりしていた。このおじさんがどこから来て自分にとって何を意味するのかを考えた時に、ふと、面接のことを思い出した。そういえば、私は自己体験の中で、面接でうまく振る舞えた体験がほぼない。
形式に沿った質問には、答える度に私個人から離れていく妙な感覚がある。問いに自分なりの理想像を演じて臨む面接では、理想化された社会における自分の役割を探すことでもある。
私は就職活動をしたことがないので、実体験として挙げられる面接は大学入試とバイトの面接ぐらいなのだが、面接が持っている構造はどこもだいたい同じなのではないか。
そこには、面接を通して見え隠れする社会システムの品定めの視線が存在してはいないだろうか。

社会につながる接点として、面接を経験した人たちは多いと思う。日本においてある程度の年齢になり、面接を体験したことのない人間は、ほぼいないのではないか。
価値判定装置としての側面をもつ面接では、社会という我々が生活しているシステムに迎合できるよう、フォーマットが用意され大多数の一員になるための面接官による審査が行われる。そこには今日の資本主義社会における、競争に勝ち抜ける人間を見極める為の装置としての役割がある。

この面接という制度を利用して、「最高」の面接空間を設計する。オフィスという、人間が生産性を追及し、合理化により設計、配置され、抑圧された空間に突如現れる、巨大なうんこのおじさん。このおじさんは何者でどこから来たのか、この社会における役割とはなんなのか?このうんこのおじさんを審査する面接官達は一体彼に何を望んでいるのか。

このうんこおじさんには名前があって「NEW SHIT PRESIDENT」という。PRESIDENTというくらいだから偉いやつなのだろう。

この展示は賞レースであるCAF賞の副賞としての個展である。

根本祐杜 

TALK EVENTトークイベント

本展覧会について

本展覧会は、公益財団法人現代芸術振興財団の行う「CAF(Contemporary Art Foundation)賞」の最優秀賞の副賞として行なっています。CAF賞とは学生の方々を対象に若手アーティスト育成を目的として2014年から毎年実施しているアートアワードです。最優秀賞者には賞金100万円のほか、副賞として個展開催の機会を提供しております。

お問い合わせ
公益財団法人現代芸術振興財団
TEL:03-6441-3264(平日10:00〜17:00)

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