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CAF賞2022最優秀賞者:サリーナ・サッタポン個展開催

この度、現代芸術振興財団はサリーナ・サッタポン個展「In the realm beyond spectrum」を開催いたします。

サリーナ・サッタポンはタイの少数民族出身であるという個人的な背景や、日常生活をインスピレーションソースとして、これまでパフォーマンスアート、写真、ビデオ・アート、インスタレーションなど、さまざまな媒体で制作を続けています。
本展「In the realm beyond spectrum」は、ホワイトキューブとガラスの壁、6チャンネルのモキュメンタリ―映像で構成されたパフォーマンス空間を立ち上げ、観客と作品を接続する試みを行います。映像は、タイに住むサッタポンの叔母の人生譚から着想を得ており、それを日本の文脈に置き換えて描かれています。鑑賞者は作品の「内」と「外」の双方から作品を見聞きし、作品の一部となることで、その立場は鑑賞者から作品の構成者へと変化します。個々人と空間の、一見すると終わりのない関係性は、鑑賞者自らが持つ繋がりを再訪する手がかりとなります。

《展覧会概要》

CAF賞2022最優秀賞受賞作家サリーナ・サッタポン個展「In the realm beyond spectrum」
2024年3月23日(土)~5月25日(土)*日〜水、祝日休廊
12:00〜19:00
現代芸術振興財団(東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル4階)
オープニングレセプション:3月23日(土)17:00〜19:00
https://gendai-art.org/caf/sareena/

人、空間、そして時間は、パフォーマンス作品において不可欠な要素であり、それらは複雑に絡み合う。従来、パフォーマンス作品を創作する過程において、作家はこれらの要素一切をコントロールする立場にある。しかし、もしパフォーマンスを「行う人」がパフォーマーではなく、観客であったらどうなるだろうか?「鑑賞すること」が「創造すること」とイコールになったとしたら、無制御な要素を、どのように制御できるのだろうか?
本作「スペクトルの彼方で」は、ホワイトキューブとガラスの壁、6チャンネルのモキュメンタリ―映像で構成されたパフォーマンス空間を立ち上げ、観客と作品を接続する試みである。映像は、タイに住むサッタポンの叔母の人生譚から着想を得ており、それを日本の文脈に置き換えて描かれている。鑑賞者は作品の「内」と「外」の双方から作品を見聞きすることができ、作品の一部となることで、その立場は鑑賞者から作品の構成者へと変化する。個々人と空間の、一見すると終わりのない関係性は、鑑賞者ら自らが持つ繋がりを再訪する手がかりとなるだろう。

サリーナ・サッタポン

サリーナ・サッタポン|Sareena Sattapon

タイ出身1992年生まれ。バンコクのシラパコーン大学大学院修了後、現在は東京藝術大学グローバルアートプラクティス専攻の研究生として在籍、東京を拠点に活動をしている。


本展覧会は、公益財団法人現代芸術振興財団の行う「CAF(Contemporary Art Foundation)賞」の最優秀賞の副賞として行っております。CAF賞とは、学生の方々を対象に若手アーティスト育成を目的として2014年より毎年実施しているアートアワードです。最優秀賞受賞者には賞金100万円のほか、副賞として個展開催の機会を提供しております。

Contemporary Art Foundation